海外で結婚したら日本にも届出が必要?外国方式の婚姻と3か月以内の戸籍手続
日本人が外国人と海外の法律に従って婚姻し、現地で有効に婚姻が成立した場合、日本人の戸籍へ婚姻事実を記載する届出が必要です。原則として婚姻成立日から3か月以内に在外公館または日本の市区町村へ届けます。
この記事のポイント
- 外国方式で成立した婚姻は日本人の戸籍への届出が必要
- 原則として婚姻成立日から3か月以内
- 婚姻証明書や国籍証明書には日本語訳が必要
結論・今回のポイント
日本人と外国人が海外で現地法に従って正式に結婚した場合、「外国で結婚したから日本では何もしなくてよい」というわけではありません。外国の方式によって有効に成立した婚姻について、日本人の戸籍に婚姻の事実を記載するための届出が必要です。外務省は、日本人と外国人が外国方式によって婚姻した場合、原則として婚姻成立日から3か月以内に在外公館または日本国内の市区町村へ届け出るよう案内しています。
背景と制度
海外で挙式したことと、法律上の婚姻が成立したことは同じとは限りません。宗教式や結婚式を行っただけでは、その国の法律上の婚姻登録が完了していない場合があります。一方、その国の法律が定める婚姻手続を行い、婚姻証明書が発行されて法律上有効な婚姻となった場合には「外国方式の婚姻」として日本側に報告する手続が問題になります。まず現地で婚姻が法的に成立したのかを確認することが出発点です。
誰に関係するか
中国、台湾、香港、シンガポール、韓国、タイ、フィリピン、欧米などで現地の婚姻登録制度を利用して外国人と結婚した日本人に広く関係します。海外在住の日本人だけでなく、結婚のため一時的に相手国を訪問して現地婚をしたケースも対象となります。
必要書類、申請先、期限の実務
外務省の2026年8月時点の案内では、外国方式で婚姻した日本人と外国人の場合、届出期間は婚姻成立日から3か月以内です。届出先は日本の大使館・総領事館などの在外公館、または日本国内の市区町村役場です。在外公館への窓口提出のほか、在外公館または本邦の市区町村へ郵送できる場合もあります。基本資料として婚姻届、外国の官公署が発行した婚姻証明書の原本および日本語訳、外国人配偶者の婚姻時の国籍を証する書面および日本語訳などが示されています。
戸籍謄本については外務省案内上、原則不要とされていますが、本籍地の戸籍情報が電算化されていない場合など例外があります。また在外公館によって必要な証明書の名称や部数に違いがあり得るため、事前確認が必要です。外国語書類の翻訳についても、翻訳者の氏名など必要な表示を届出先へ確認すると安全です。
日本人と外国人の国際結婚への影響
日本側への届出を行い戸籍に婚姻事実が反映されることは、その後の日本での各種行政手続でも重要です。外国人配偶者が「日本人の配偶者等」の在留資格を申請する場合、出入国在留管理庁は日本人配偶者の戸籍謄本を提出資料として定め、申請人との婚姻事実が記載されていることを求めています。したがって海外婚の後、日本移住を予定する夫婦は戸籍への反映まで見据えて進める必要があります。
注意点と最終確認先
3か月を過ぎた場合でも、婚姻そのものが直ちに無効になるという意味ではありませんが、戸籍への報告義務に関わるため放置しないでください。また「結婚式をした日」と「法律上婚姻が成立した日」が異なる国もあります。期限計算の起点となる婚姻成立日は婚姻証明書などで確認し、現地の日本大使館・総領事館または本籍地の市区町村へ相談してください。