将来の日本の人口動態を分析すると、今後日本国内で自然な人口増加が見込めないことが明らかです。地方都市の多くでは、年間1％を超える人口減少率が常態化し、長期的には“破壊的”な影響をもたらす可能性があります。
国内人口のみでの増加は物理的に不可能であり、今後の持続的な経済発展には、海外から優秀な人材を積極的に受け入れることが不可欠です。日本政府は2040年までにGDPを約1,000兆円規模（現在比約1.6倍）に拡大する目標を掲げていますが、日本人だけの労働力とイノベーション力では実現は極めて困難です。
この課題を克服するには、外国人企業家や投資家の参入が不可欠であり、日本で会社を設立し、事業を展開することがGDP成長に直結します。重要なのは単なる移民数ではなく、日本と価値を共創できる事業活動です。
日本は表面的には大規模な移民政策をとっていないものの、起業や投資を目的とする外国人には門戸を開いています。年間5,000万人以上が訪日する観光ブームをきっかけに、日本での長期滞在・起業を希望する人々が増加しています。
今後の日本の戦略的焦点は、「日本で事業を起こし、社会に貢献する外国人」をいかに惹きつけるかにあります。人口補充ではなく、経済協力パートナーとして共に価値を創出する外国人こそ、日本の未来を支える存在となるでしょう。