統計によると、中国に長期滞在する日本人の数は2013年前後をピークに減少傾向にあります。一方、同時期から日本に渡航・移住する中国人は急増し、現在では観光客数・移住者数ともに当時の数倍に達しています。これは日中間の人口流動が一方向から逆方向へ転換したことを意味し、特に中国人の日本市場進出や投資意欲が強まっていることを示しています。
現在、毎年1,000万人以上の中国人観光客が日本を訪れ、数万人規模の中国人企業家が日本で事業を開始しています。その多くは中国人観光客を対象とした「インバウンドビジネス」を選択し、宿泊施設や民宿など観光関連サービスへの投資が盛んに行われています。さらに先行移住した中国人が後続の中国人に向けてサービスを提供するという「華人による華人向けサービス」の独自ビジネス生態系も形成されつつあります。
しかし、このような経済活動が中国人コミュニティ内部にとどまり、日本社会と分離してしまうと、文化的・社会的な摩擦を招く可能性があります。実際、日本国内では新たに増加した中国人企業家や移住者に対し、不透明で閉鎖的な印象を抱く人々も少なくありません。
したがって、今後の重要課題は、日中双方の理解と交流を強化し、移住中国人と日本社会との間に信頼と相互尊重を築くことです。文化の違いを超えて共生を目指し、分断ではなく融合を実現することが、日中関係の安定と発展に不可欠です。